マイクロフォーサーズをはじめとするミラーレスカメラでは小型化のために
各種収差の補正をレンズ自体で行わずカメラやパソコンでの補正に任せています。
レンズごとに補正情報が共有されているので、
カメラ内のJPEG 生成や、RAW 現像ソフトでもプレビューの際に補正済みの画を見ることになり
通常は意識することがありません。
今回、HDR ソフトのPhotomatix を使っていてそれを再認識することがありました。
このソフトでは補正情報を参照する様な仕組みになっていないようで
レンズの素の描写が表に出てしまうんです。
まずはPhotomtix。
家の直線が樽型に歪んでいるのが気になります。
[Olympus E-PM2 & LUMIX G 20mm/F1.7]
こちらはRaw 現像ソフトのAperture で処理したもの。
横の線が直線となり歪曲収差が補正されているようです。
また 2 x 3 のアスペクト比で撮影していましたが、現像時でもそれを正しく反映しています。
Photomatix ではその情報を参照していないのかフォーサーズ本来の 3 x 4 になってしまっています。
[Olympus E-PM2 & LUMIX G 20mm/F1.7]
同様に、Photomtix。
なんだか屋根やブロック塀が弧を描いていますよね(笑)。
[Olympus E-PM2 & LUMIX G 20mm/F1.7]
Aperture では補正されています。
ブロック塀はもともと傾いていました(笑)。
[Olympus E-PM2 & LUMIX G 20mm/F1.7]
以前はPentax K-5 のRAW ファイルをHDR 処理していたのですが
そのときにはここまで激しい歪みは感じませんでした。
K-5 はいわゆる一眼レフですので無理のないレンズ設計で収差補正を行っていたのでしょう。
個人的にはこれでもレンズが小型化できるなら許容できますが、
どことなく….残念感も漂いますね(笑)。